シャトー・ムートン・ロートシルト(Chateau Mouton Rothschild)
お酒の特徴
1853年にシャトー・ブラーヌ・ムートンを購入したナサニエル・ド・ロートシルト男爵が、その名前をシャトー・ムートン・ロートシルトに変えて創業しました。 約80haの畑はラフィットと隣り合っており、サン・テステフ村の近くにあります。
1945年からは、著名な画家にラベルデザインを依頼して、毎年異なるラベルデザインは愛好家にとても人気があります。1922年にフィリップ・ロスチャイルド男爵がシャトーの経営者になってからは、最高の畑に最高のぶどう、新しい醸造技術、最適の熟成方法を研究し、それと同時に、財力、名声、政治力を駆使することメドック格付けへの強い働きかけを行いました。そして、その努力の結果、1973年のメドック格付け改定時に、唯一第2級から昇格することが出来ました。
畑は高台にあり、砂利の層が厚いことで水捌けが良く、カベルネ・ソーヴィニヨン種の作付面積は87%で比較的高いです。カベルネ・ソーヴィニヨン種は成熟に時間がかかり、収穫が遅くなります。そのため、秋の長雨の影響でワインの力強さがなくなってしまうことがあります。このシャトーのワインは、2年間新樽で熟成されて、年間生産量は約2万3000ケースです。
お酒の味わい
ワインは特徴的な濃厚な色合いで、タンニンも豊富なことから男性的なワインと言えます。出来が良い年は、力強く、ぶどうが凝縮しているように感じるのですが、天候に恵まれずに今ひとつの出来の年は、タンニンの渋みが強く感じられます。
お酒の歴史
1853年、ナサニエル・ド・ロートシルト男爵が「シャトー・ブラーヌ・ムートン」と呼ばれていたシャトーを購入し、シャトー・ムートン・ロートシルトと名づけました。
1922年には、フィリップ・ロスチャイルド男爵がシャトーの経営者となり、家族の誰一人と興味を示さなかったぶどう栽培に力を注ぎ、その後の65年間で、このシャトーの品質を高め、一流シャトーの仲間入りを実現させました。1924年、それまで誰も行っていなかった瓶詰めを始め、1926年には100m超の貯蔵庫を建て、注目を集めました。そして1945年、素晴らしいアイデアを思いつきました。それは、著名な画家にラベルデザインを依頼することです。現在のコレクターに非常に人気が高いラベルコレクションの始まりとなりました。
フィリップの様々な努力の結果、1973年のメドック格付け改定時に、第2級から昇格することが出来ました。
- シャトー ムートン ロートシルトChateau Mouton Rothschild 各年代