響35年 十三代今泉今右衛門作買取
1998年にさかのぼります。十三代今泉今右衛門氏の仕事に深く魅せられた当社デザイナーは、思いきって「ウイスキーのボトルを色鍋島で創ってください」と氏にもちかけてみました。 今右衛門氏が気品あふれる六面取りボトルの想を得て、ついに試作の〈色絵薄墨草花文洋酒瓶〉を焼き上げたのは、2000年初夏のことでした。当社チーフブレンダーは有田のお宅に伺い、かねて用意の試作ブレンドを試飲していただきました。 十三代のこの鋭い感性の跳躍を目のあたりにして、心を揺り動かされたブレンダーは、山崎蒸溜所への帰途、さらに一樽、伽羅を想わせる秘蔵ミズナラ樽の原酒を加えることを思いつきます。かくて、かつてない日本の美酒としてサントリーウイスキー響35年ができあがりました。 巧みの技の出会いは、ここで終わりません。 こうしてアートの火花が静かに散った仕事は完成し、ここに、 |
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十三代今右衛門とは | |||
大正15年、十二代今泉今右衛門の長男として佐賀県有田町赤絵町に生まれる。昭和24年、東京美術学校(現・東京芸術大学)工芸科卒業後、家業の伝統技術 の継承につとめつつ、日本工芸会所属作家として新時代の色鍋島の創作に挑戦。昭和50年、十三代今右衛門を襲名し、「色鍋島今右衛門技術保存会」をつく る。 |