川越
お酒の特徴
江戸時代に創業した、歴史ある川越酒造場が取り扱う焼酎です。創業当時から焼酎専門であったわけではなく、専業となったのは17代目当主の時代からです。
その蔵は質素で、外見からは酒蔵に見えなsいほどですが、仕込み蔵は明治末期の建物であり歴史を感じられます。以前は、同業者がいくつか存在していましたが、今では川越酒造場のみとなってしまいました。20代目当主の川越雅博氏によって、川越人気は不動のものとなりました。川越酒造場の焼酎造りは秋に始まります。それから冬にかけて、朝早くから手間を惜しまず丁寧に仕込んでいます。
カメ仕込みにこだわりを持ち、大きなカメを使用しています。その大きさは深さ150cmほどもあり、容量は760リットルもあります。素焼きのカメは多孔性で遠赤外線の作用があり、仕込みの状態も確認しやすいとのことです。また、原料にもこだわり、春から秋の芋の収穫までの間には、契約農家と何度も打ち合わせを行い、焼酎造りに最適の澱粉質の多い良質の芋(黄金千貫)を厳選しています。
朝採れたての芋をその日のうちに加工し、その芋は無農薬、有機肥料なので、飲む人の健康も考えられています。
お酒の歴史
創業は江戸時代まで遡ります。17代目から焼酎専業となっています。大正9年(1920)には、第1回九州沖縄焼酎品評会で金杯を受賞しました。その高品質の焼酎造りは代々引き継がれています。
時間をかけて丁寧に造り続けた焼酎は、平成11年(1999)に多くの人に知れ渡ることとなります。同年8月に販売された「川越1972」は豊かな香りとそのまろやかな味わいで、世間の注目を集めました。27年間じっくり寝かされた芋焼酎で、数量も少なく、すぐ完売となってしまったため、幻の焼酎とも呼ばれています。