グレングラント(GLEN GRANT)
お酒の歴史
1823年から、正式な免許を持たない蒸留所として、グレングラント蒸留所はウイスキーを製造していました。その後、ジェームスおよびジョンの兄弟が正式に認可され、1840年に正式に蒸留所を設立しました。シングルモルト製造の聖地とも言えるスペイサイドのローゼスに存在しています。
1897年には、キャパドニック蒸留所を第2の蒸留所として新たに建てました。
グレングラント蒸留所は、立地条件に大変恵まれており、すぐ近くに川があることで仕込み水も動力源もその恩恵を受けています。1858年には近くに鉄道が出来たため、樽の運搬にも苦労しませんでした。グレングラント蒸留所は、1977年にシーバスリーガルに買収されるまで一族によって経営されていました。その後、2005年にイタリアのカンパリ社に買収され、世界中で高く評価されています。
お酒の特徴
1840年創業のスペイサイドの蒸留所です。
現在、世界第5位の出荷量を誇るウイスキーブランドです。
意外かもしれませんが、イタリアでは最も人気があり、皆に愛されているシングルモルトウイスキーです。「飾り気のないこと」を企業理念にして製造しています。仕込み水に、蒸留所のすぐ側にあるブラック・バーンと呼ばれる層からのわき水を使用しています。透き通った色のウイスキーで、さわやか香りとソフトな口当たりが特徴です。
お酒の逸話
イタリア人観光客の一人が「グレングラント5年」を購入し、そのおいしさから母国で販売したところ、イタリアで大人気となったという話があります。
また、シングルモルトウイスキーの存在が、ハイランド地方以外であまり認知されていなかった頃、イタリアでは、グレングラントがバーで飲める唯一のシングルモルトだったと言われています。それから、創業者の一人であるジェームズ・グラントが積極的に国際取引に取り組み、大量に輸出していたことも影響しているでしょう。
母国イギリスや日本ではあまり飲まれていないブランドですが、イタリアで絶大な人気があるため、世界での売り上げ量のトップ5に入っています。