クロ・ド・タール(Clos de Tart)
お酒の特徴
1141年から続く長い歴史を持つワインのブランドです。クロ・ド・タールの畑は、7.53haあり、その周囲は塀で囲まれていることから、歴史のある特別な区画だということがわかります。
畑の土壌は大きく分けて6つのタイプの区画に分かれており、様々な質の土壌からできています。こうした様々な土壌で栽培されるぶどうによって、ワインに深みを与えています。
ぶどうの栽培は、現在主流となっているクローン苗は全く使用しておらず、マサル・セレクション(遺伝子の違う株に穂木をして苗を育てる方法)を採用しています。広大な畑にもかかわらず、ぶどうは6つの区画それぞれにおいて全て手摘みで収穫し、それぞれに適した方法でワインを製造しています。
お酒の歴史
1141年から続く長い歴史の中で、この畑を所有したのはたったの3オーナーだけという非常に珍しいブランドです。シトー修道会から派生したタール修道院が所有し、クロ・ド・タールという名の由来にもなっています。
フランス革命により没収されてしまったぶどう畑は、1891年からマレイ・モンジュ家が所有し、1932年にはモメサン家が所有しました。現在もモメサン家所有となっています。また、歴代オーナーが少ないだけでなく、7.53haのクロ・ド・タールのぶどう畑は、一度も分割・譲渡がされたことがありません。
単独所有により、一貫した品質管理が徹底されていることが強みであり、魅力的な点でもあります。
お酒の豆知識
1999年に最新の設備を備え、全てステンレス製の醸造設備を取り入れました。収穫は丁寧に手作業で行い、果梗の質や成熟度に応じて選別しています。
オークの新樽で熟成を16カ月半行い、17世紀から続くセラーの中で、最適な環境の下で大切に保管されています。また、2011年からは、さらに新しい試みも実施され、品質のためには妥協することなく徹底しています。