ボランジェ(Bollinger)
お酒の特徴
1829年創業のシャンパーニュ・メゾン。エペルネー北部に隣接するアイに存在しています。国際的なシャンパーニュの研究機関であるヴィラ・ビサンジェがあることから、ここを「シャンパーニュの聖地」と称する人もいます。
シャンパン造りに最適なグランクリュおよびプルミエクリュで構成される160haのぶどう畑から、生産に使うぶどうの約60%を供給しています。オーク樽で発酵し、貯蔵庫で長期熟成し、伝統的製法を守り続けています。その品質の高さから世界的な名声を確立しており、世界中に愛飲家が存在しています。現在もなお、創業家のボランジェ一族によって経営されており、厳しい品質管理の下で生産されています。1992年には、こうしたメゾンが長年守り続けてきた製法と基準を表す" 倫理と品質" を『ボランジェ憲章』として発表しました。継承される伝統によって育まれる、一貫したスタイルとすばらしい品質を誇るシャンパーニュを造り続けています。
お酒の歴史
1829年、ボランジェは3人によって設立されました。アタナス・ド・ヴィレルモン提督、ポール・ルノダン、そして、ジャック・ボランジェです。創業当時はドイツ語読みのボリンガーと呼ばれていましたが、ヴィレルモン提督の娘と結婚したジャック・ボランジェは、フランス語読みのボランジェに変えました。
1941年より、マダム・ボランジェが30年間にわたりボランジェのトップを担いました。彼女の偉大な功績は、女性が社会に出ることは珍しかった時代に、積極的に世界中に市場を広げ、同社の国際的な発展に多いに貢献したことです。
1992年には「ボランジェ憲章」を作り、シャンパンの品質の憲章を定めました。2012年/フランス経済・財務・産業省から「無形文化財企業」に認定されました。優れたノウハウを持つ企業に与えられるもので、ボランジェはシャンパン界初の認定企業です。
お酒の逸話
1884年には、ヴィクトリア女王よりロイヤル・ワラント(イギリス王室御用達)を与えられます。それ以来、歴代の王たちに愛され続け、ロイヤル・ワラントの印が全てのボトルに入っています。
イギリスではボランジェのシャンパンは、愛情を込めて「Bolly」と呼ばれています。