香りを紡いでシンフォニーをかなでる。
自宅でひとり杯を傾けるのもいいが、通い慣れたバーで、マスターをはさんで常連客がひとつの話題で盛り上がるのも、極上の時間だ。
それぞれが自分を主張しつつも、お互いに刺激されながら人間同士の触れ合いの輪が膨らんでいく。
言ってみれば、ブレンデッド・ウイスキーはこのようなもの。
麦芽を原料とするモルトウイスキーと、その他の穀物を原料とするグレーンウイスキーが、数十種類混ざり合うことで、じつに豊かな味に膨らんでいく。
それぞれの香りが織りなすシンフォニーであるブレンデッドは、シングルモルトに負けず劣らず、魅力的なウイスキーなのだ。
ウイスキー初心者なら、まずは飲みやすいブレンデッドからはじめるといい。
いうまでもなく、それぞれの銘柄の味をきめるのは、どのモルトやグレーンを、どの程度の割合でブレンドするか、ブレンドの専門家ブレンダーたち。
実際に原酒を味見するのではなく、香りをかぐだけでブレンドするから、すごい。
4つのブレンデッド・ウイスキー
デラックス
グレーンに対して、モルトウイスキーの割合が50%以上。
多くはブレンド後に15年以上熟成している。
プレミア
モルトの割合が40%〜50%。
ブレンド後12年以上熟成している。
セミプレミア
10〜12年物のモルトの割合が40%前後
スタンダード
5〜10年もののモルトの割合が30%〜40%。