アードベッグ ARDBEG

何の予備知識もなく、アードベッグを口にすると、多くの人がビックリするに違いない。

口いっぱいに広がるスモークさが、強烈に舌を襲う。さらに”潮のような”と表現される香りもあり、

人によっては消毒薬の匂いに感じられる。初めてコーラを飲んだ時のような、妙な薬っぽさと言えるだろうか。

この強烈なスモーキーさが、アイラ島で造られているモルト・ウイスキーの大きな個性なのだが、

中でもアードベッグは、その伝統の味をしっかりと主張した、古典的なモルトなのだ。

マイルドなブレンデッド・ウイスキーを飲み慣れた人には、最初は拒否反応があるかもしれない。

しかし飲み続けていると、、他のウイスキーが物足りなくなるぐらい、この味にはまってしまう。

ただアードベッグは、生産規模が小さく、バランタインに欠かせない原酒のため、シングル・モルトとして

出回っている量は僅か。公的に出荷されるのは、年間200ケース程度、手に入れるのが難しいのが残念だ。

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エヴァン・ウイリアムズ EVAN WILLIAMS

バーボン特有の香ばしい香りと、口中に広がる後味にパワーを感じる、オトコっぽいバーボンだ。

ライトタイプが主流になりつつある近年では、伝統的なタイプに入るが、それだけに根強いファンを持つ。

エヴァン・ウイリアムズとは、開拓初期のケンタッキーで最初にバーボンを造ったと言われる男性の名前。

ボトルに、「1783年」と記されているがこれは1783年に彼が蒸留を始めたという説があるためだ。

現在このバーボンを造っているヘヴン・ヒル社は、エヴァン・ウイリアムズ氏とは無関係で、

ただ名前を拝借しただけ。ヘヴン・ヒル社は、バーボンの蒸留業者として最大規模を誇り、

20年以上の長期熟成ものもエヴァン・ウイリアムズにはある。

なお、日本では、エヴァン・ウイリアムズの方がよく知られているが、

アメリカではメイン・ブランドの「ヘヴン・ヒル」も人気が高い。同社は1986年、もう一人のバーボンの元祖、

エライジャ・クレイグの名をとった「エライジャ・クレイグ12年」をリリース。

元祖2人の名を冠したバーボンを、飲み比べてみるのも楽しい。

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I.W.HARPER ハーパー

トウモロコシ8割以上の滑らかさ!一口含むと、心地よい刺激とともに、とろりとしたなめらかな舌触りを感じ、

やがてフルーツのような香りが立ち上る。やや甘みが残る、穏やかな後味だ。

この風味を生み出しているのは、86%という高い含有率のトウモロコシ。トウモロコシの含有率を高めることで、

なめらかな舌触りのバーボンに仕上がるのだ。バーボンの代名詞とも言えるほど人気の高いこのブランドは、

ドイツ移民が生みの親。創業者アイザック・ウルフ・バーンハイムは、新天地で職を転々とした後、

弟と一緒に、酒の樽売をする会社を興して大成功し、ついにアメリカン・ドリームを手に入れたのだ。

ブランド名のI.Wは、アイザック・ウルフ・バーンハイムの頭文字I.Wを付けたものだ。

バーボンは6年程度の熟成が最適と言われていたが、同社では1961年に12年ものを販売している。

これによって名声がさらに高まり、他の会社も長期熟成タイプを造るようになった。

「I.W.ハーパー 12年」は先駆的なウイスキーと言える。

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スパークリングワインの製造方法

スパークリングワインとは発泡性ワインの総称で、一般にガス圧が3気圧以上のものを言い、

製造方法にはメトード・トラディショナル方式、シャルマー方式、

トランスファー方式、メトード・リュラル方式、二酸化炭素吹き込み方式などがあります。

メトード・トラディショナル方式とは伝統的手法、つまりシャンパーニュ方式のこと。

まずスティルワイン(普通の非発泡ワイン)を造り、それを瓶内で二次発酵させます。

瓶内でのゆっくりした発酵とその後の瓶内での熟成が、きめの細かい泡を造り上げます。

スペインのカヴァ、ドイツのゼクトの一部、イタリアのスプマンテの一部などもこの製法で作られています。

一方、シャルマ方式は瓶内ではなく、大きな密閉耐圧タンク内で二次発酵を行います。

この方法だと、一度に大量に生産でき、シャンパーニュ方式より短期間で製品化が可能なため、

コストを抑えることが出来ます。製造過程で空気に触れないため、

フレッシュでフルーティーなスパークリングワイン造りに適し、

ゼクト、スプマンテの多くはこの製法で作られています。

トランスファー方式は、瓶内二次発酵をさせた炭酸ガスを含んだワインを、

加圧下のタンクに移して冷却、澱を取り除いた後に、新たに瓶詰めする製法。

シャンパーニュ方式における「動瓶」と「澱抜き」が簡略化されています。

メトード・リュラル方式は、発酵途中のワインを瓶詰めして、残りの発酵を瓶内で行う製法で、

二酸化炭素吹き込み方式は、その名の通りスティルワインに炭酸ガスを吹き込む製法です。

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シャンパーニュの歴史

ゲルマン民族大移動により、5世紀末にフランク族が北フランスにフランク王国を建国し、

初代王クロヴィスがランスでキリスト教の洗礼の秘蹟を授かりました。

これにより歴代のフランス王がランスで戴冠を行うという伝統が生まれ、それ以降殆どのフランス王が

ランスで即位式を行っています。ノートル・ダム大聖堂が13世紀末に完成してからは、

そこで戴冠式が行われるようになり、中でもジャンヌ・ダルクが付き添ったというシャルル7世の逸話が有名。

中世期にはイタリアからフランドルに抜ける交通の要所という地理的条件に恵まれ、経済、文化ともに発達。

定期的に大市が開かれ、集まった商人達の手によって

シャンパーニュ産のワインが広まっていったと言われています。

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シャンパーニュ地方

フランス北東部の地域圏で、パリから東へおよそ150km、アルザス・ロレーヌ地方の西側に位置し、

フランスのブドウ栽培地としては最北になります。

07年6月のフランス新幹線の開通で、パリからは約45分で行くことが出来るようになりました。

平原を意味するラテン語のカンパニア(Campania)が地名の由来だけあって、

一面に広がるなだらかな平原と、点在する歴史的建造物のコントラストが、

まるで絵画のように美しい地域です。この地は、イタリアとフランドルを結ぶ南北の交通路、

ドイツとスペインを結ぶ東西の交通路の交差点として栄えてきました。

シャンパーニュ地方を構成しているのはマルヌ県、オート・マルヌ県、エーヌ県、アルデンヌ県、

セーヌ・エ・マルヌ県、オーブ県の一部となります。

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グランツ GRANT’S

スペイサイド・モルト中心の原酒が華やかな香りと、切れ味さわやかな奥深い風味を紡いでいるグランツは、

日本にも根強いファンが多い。グランツの三角ボトルを見ると、グレンフィディックを思い出すだろう。

そう、同じボトルの形から想像できるように、どちらも同じ会社のウイスキーなのだ。

元々はモルトの蒸留所だったが、モルトの最大の顧客だったブレンド会社が倒産するという悲劇に遭遇して

経営危機に陥った。それをどうにか乗り切り、今度はブレンデッドの製造にも乗り出したのだ。

現在ではイギリス国内で売り上げ上位に入るほど成長している。その起死回生の道のりには、

創業から5代目の現在まで、大企業の傘下に入らず、ファミリーだけで守り抜いてきた歴史がある。

三角ボトルは、それぞれの面が、火(石炭の直火焚き)、水(良質の軟水)、

土(大麦とピートという大地の恵み)をあらわしている。これは、ウイスキーはこの3つから造られているとの、

創業者ウイリアム・グラントの信念が元になっているのだという。

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レコルタン・マニピュラン

品質管理に優れたグラン・メゾンのシャンパンは、いつ飲んでも安定した美味しさを提供してくれ、

期待を裏切られる事がまずありません。その分、意外性は少ないかもしれません。

時には新たな出会いを求めて冒険をしてみたいと思ったら、レコルタン・マニピュラン(以下RM)のシャンパンに

挑戦してみる事をお勧めします。RMとは自社畑のブドウのみでシャンパンを造る小規模生産者のことで、

グラン・メゾンが大企業なら、小さな個人経営のお店といったイメージ。

自社畑(ほとんどがとても小さい)のブドウのみを使うRMは土壌が命。

そのためビオディナミなどのオーガニック栽培や減農薬農法などを積極的に取り入れる生産者も多く、

その結果、土壌の個性を引き出したユニークなシャンパンが数多く造られています。

品質にバラつきがあるなどリスクも少なくありませんが、

衝撃的なオンリーワンと出会う可能性に満ちているのもRM。もともと生産数が少ないところにきて、

このところのブームでカリスマ的人気のジャック・セロスなどは、すっかり幻のシャンパン状態が続いています。

だからこそ、自分だけのオンリー・ワンRMを探してみるのも、楽しいのではないのでしょうか。

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ルイ・ロデレール Louis Roederer (メゾン所在地区 ランス)

世界最古のプレステージ・シャンパン「クリスタル」を誕生させたメゾン、

ルイ・ロデレールは200年以上続く家族経営で最高品質を追い求める。

1776年にランスで設立したデュボア家を前身として、事業を引き継いだルイ・ロデレールの名にちなんで、

現在の社名になったのが1833年のこと。以来、ルイ・ロデレール社は200年以上続く家族経営で、

徹底した品質管理を行っているメゾンです。最高品質のシャンパンを追求する姿勢は、

ドザージュで使用するリキュールワインに5年から8年の熟成期間を設けているということからも、

窺い知ることが出来ます。また、生産量の75%を補うことが出来る自社畑を所有しているというのも、

これだけの規模のメゾンとしては非常に珍しいことなのです。ルイ・ロデレールといえば、

同社の最高級プレステージ・シャンパン「クリスタル」を思い浮かべる人も多いでしょう。

シャンパンには珍しい透明なボトルが優雅な「クリスタル」は、1876年にロシア皇帝アレクサンドル2世のために

ルイ・ロデレールが特別に造ったシャンパンが起源。

現在、殆どのメゾンが最上級のプレステージをラインナップに掲げていますが、

この「クリスタル」こそが最古のプレステージ・シャンパンと言われています。

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グレンファークラス GLENFARCLAS

”鉄の女”と呼ばれたイギリスのサッチャー元首相が好んだと言われるのがこのモルト・ウイスキー。

特にアルコール度数60度のグレンファークラス105がお好みだったというから、さすが鉄の女?

さわやかなフルーティーさが持ち味で、水で割ってもしっかりした深いコクがある。

食後のゆったりとしたひとときに口にするのにぴったりだ。

このモルトは、背後にそびえるベンリネス山の雪解け水を源流とする泉の良質な軟水を使用し、

ガスバーナーで直火焚きをしている。そしてスペイサイドで最も大きなスチル(蒸留器)で蒸留し、

最後はシェリー樽(シェリー酒貯蔵用の空樽)で寝かされる。こうして生まれたモルトは、

ブレンダーが選ぶスペイサイドトップ3に常に選出されている、スペイサイドを代表する逸品だ。

グレンファークラスとは、スコットランドの言語ゲール語で”緑の草原の谷間”の意味。

スペイ川を望む草原に立つ蒸留所は、創業1836年。

創業者一族がいまだに家族経営をしている、数少ない蒸留所だ。

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