元の意味は選択、精選物。西ドイツの上質ワインには指定栽培地域の上級ワイン(Q.b.A.)と、
これに称号が付いたもの(Q.m.P.)とがあるが、その称号の一つがアウスレーゼである。
甘熟した葡萄の房のみを精選し、これを原料として造ったワインを言う。
ドイツの上級ワインに使われる原料の糖度(糖分含量%で表すかわりに比重で示す)は
栽培地ごと、品種ごとに最低限度が定められている。例えばリースリング種の場合
Q.b.A用では比重(4℃の水の重さを1とした時の同温、同容積の果汁の重さ。
糖分が多くなるほど1の値より大きくなる)は1.057~1.060の範囲であるが、
アウスレーゼではこの値が1.083~1.098と大きく、
それだけ発酵後に糖分を残した甘口高級デザート・ワイン(vin de dessert)ができる。