1638~1715。天然発泡性ワイン、シャンパーニュの創始者と伝えられる人。
ランスの東北東65kmにあるサント・ムヌー(マルヌ県)の出身。
1661年頃、マルヌ渓谷の重要な葡萄生産村である
オーヴィレールのベネディクト派修道院に入り、
1668年から45年間修道院のセレニエ(衣食住係)を務めた。
彼はその間に炭酸ガスをワインに含ませる秘法を考案し、
それがペリニョンのワイン(vin de Perignon)という名でもてはやされ、
約400Lが、当時の金で1,000リーヴルで売れて、修道院の財政に貢献した。
彼の秘法を受け継いだ修道士フィリップも、
セレリエの職を50年間務めあげて1765年に亡くなり、
その後アンドレ・ルモアンがあとを継ぎ、
フランス革命以後秘法を修道院長であるグロランに委ねた。
しかし、グロランはこれを人にもらすことなく、
現在のオーブ県にあるモンティエ・アン・デールの主任司祭で他界したため、
以後ペリニョンの秘法を知る人はいないという。