ボウモア BOWMORE

アイラ入門にぴったりの一杯!

同じアイラ島でも、北は比較的軽やか、南は重厚なモルトが造られているが、

ボウモアは島の中心にあるためか、その中間的な風合いだ。

アイラの特徴であるスモーキーさは多少抑えられていて、その分フルーツや花などの多様な香りが

織り交ざっている。それが絶妙のバランスを保って、瓶に詰まっているのだ。

複雑で芳醇なその味は、アイラ全体を知るのにまさにうってつけ。

アイラの中では飲みやすいので、アイラ・モルト入門に、まずは試してみたい一杯だ。

ボウモアとは、”大きな岩礁”の意味。

創業1779年と、アイラ島では最も古い蒸留所が、海に浮かぶ要塞のようにそびえている。

自社で麦芽製造もする、数少ない蒸留所の一つで、現在はサントリーが所有している。

ボウモア蒸留所で面白いのは、蒸留器の冷却用の水を使って、温水プールを造り、

地元の人達に開放していること。何しろウイスキー造りは島の主幹産業。島の生活そのものの蒸留所を、

島民たちの憩いの場として大いに利用してもらおうというわけだ。

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鶴 TSURU ニッカウヰスキー

贈答用にも喜ばれる豪華なボトル。深い琥珀色の液体をグラスに注ぐと、ふくよかな香りが昇りたち、

高級ブランデーのようなまろやかな飲み口。その芳醇な味わいに、ひとときの安らぎを感じる。

さすが最高級ブレンデッド・ウイスキーと称するに恥じない、重厚な味わいだ。

ブランド名は、ニッカの創始者・竹鶴政孝氏からとったもの。ボトルに描かれたレリーフは、

竹鶴家に伝わる「竹林に遊ぶ鶴」という屏風絵をモチーフにしたものだ。竹鶴氏は、ウイスキーの本質は

モルト・ウイスキーにあると信じ、余市と仙台に蒸留所を建設し、理想のモルト造りを行なってきた。

中でも余市は、海外の評論家から「世界の6大モルトのひとつ」との高評を得ている。 この余市と宮城で

大切に育てられたモルト・ウイスキーをベースとして、グレーン・ウイスキーと絶妙のバランスで

ブレンドされた鶴は、創始者竹鶴氏の夢を具現化したものと言えるだろう。

鶴をイメージした形の、格調高い陶器入りは、贈答用にも喜ばれる豪華タイプ。

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アーリー・タイムズ EARLY TIMES

軽やかで甘く、女性からも支持される。「おや、これもバーボン?」と思わず声に出してしまいそうな、

程良い甘さと爽やかな口当たり、スマートな味わいが、アーリー・タイムズの最大の特徴。

その飲みやすさから、女性にも大いに人気があり、アメリカでの売り上げは常に3位以内に入っている。

このバーボンの故郷は、ケンタッキー州バーボン郡アーリー・タイムズ村。開拓初期の入植地だった

村の名をとったバーボンは、南北戦争の始まる前年の1860年生まれ。スコットランドからの移民の

家系によって造られ、有名ブランドに成長したが、禁酒法施行後、蒸留所は閉鎖された。

この蒸留所に目を付けたのが、すでに「オールド・フォレスター」で名が知れていたブラウン・フォーマン社。

アーリー・タイムズ社を買収し、同社の蒸留所でアーリー・タイムズを造り、今や看板商品にまで育て上げた。

現在のアーリー・タイムズは、蒸留所で独自に育てた酵母を使い、温度や湿度などを厳密に管理できる

近代的な設備で生まれる。古くして新しいバーボン、それがアーリー・タイムズだ。

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アイリッシュ・ウイスキー

伝統的な製法で豊かな芳香を守る。

ウイスキー発祥の地はどこかと尋ねたら、多くの人がスコットランドと答えるかもしれない。

しかし正解はアイルランドだ。12世紀にはすでに穀物から蒸留された酒が飲まれていたと言われ、

それが移民と一緒にスコットランドに伝わっていったと言われる。

本家本元のアイルランドには、独立戦争などの影響もあり、現在はたった3箇所しか蒸留所がない。

しかしそれぞれ伝統を守り、スコッチとはまた別の個性の、美味なウイスキーを造り続けている。

アイリッシュ・ウイスキーの特徴は、蒸留を3回行なう事。

それによって平均85度という高いアルコール濃度になる。ストレート・アイリッシュ・ウイスキーという。

このストレートをそのまま商品化することもあるが、多くはグレーン・ウイスキーをブレンドする。

一般にアイリッシュ・ウイスキーという場合は、これを指す。

全般に、スコッチ・ウイスキーよりライトで、他国のウイスキーにない、独特の深みと影があるアイリッシュ。

同胞であるギネスビールとともに、ウイスキーの故郷の味を堪能してみたいものです。

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ザ・バルヴェニー THE BALVENIE

美しい琥珀色とスタイリッシュなラベルが輝く!

ザ・バルヴェニーは、若草のようなみずみずしさを持ちながら、なおかつ優美な深さを併せ持っている。

金色に輝くその色は、実に魅惑的だ。バルヴェニーの10年物や12年物はバランスのいい風味が人気だ。

一つの樽から瓶詰めしている「ザ・バルヴェニー15年シングル・バレル」はそれにも増して秀逸だろう。

1本1本に蒸留年月日、瓶詰年月日ボトル・ナンバー等がラベルに手書きで記されている。

シンプルですっきりとしたラベルだ。このモルト・ウイスキーをつくる蒸留所バルヴェニーは、

世界一の販売量を誇るグレンフィディックの、第2蒸留所として1892年に誕生した。

グレンフィディックの兄弟分といえる。同じ敷地内に隣り合った蒸留所、しかも同じ水源、

同じ産地で育った兄弟なら、風味も似通っているように思える。ところが不思議なことに、

兄弟がお互いの存在を主張するように、はっきりとそれぞれの個性が浮き出ているのだ。

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クラガンモア CRAGGANMORE

スペイサイドの特徴がこの一杯に!

クラガンモアは、豊かな風味とデリケートさが絶妙のバランスでハーモニーを奏で、

その味わいは、モーツアルトのシンフォニーに例えられるほどだ。

口あたりはソフトで、ウイスキーが苦手という人にも、抵抗なく受け入れられるに違いない。

この味わいを思い描き、情熱を傾け、見事に実現したのは、クラガンモアの創始者、ジョン・スミスだ。

各地の高名な蒸留所でマネージャーを歴任し、偉大なるウイスキー職人としての名声を得ていたスミスは、

理想の蒸留所づくりを目指して各地を探索、その結果見つけ出したのが、

現在のバリンダルロッホという土地だった。輸送の便が良かったこともあるが、最も重要なポイントは、

この地には名水中の名水といわれる湧水があったこと。この名水で造られるクラガンモアは、

UDV社(ユナイテッド・ディスティラーズ&ヴィントナーズ)が所有する蒸留所から選んだ、

”クラシック・モルト・シリーズ”の一翼を担う、スペイサイドを代表するモルト・ウイスキーなのだ。

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エバモア EVERMORE

富士の伏流水で仕込んだ透明感のある香り!甘く華やかな果実の香りが鼻をくすぐると、

次にウイスキー独特のスモーキーフレーバーが心地よく立ち上がる。

濃厚な果実香が特徴のエバモアは、キリンがつくり上げたブレンデッドの最高級ブランドだ。

キリンが誇る蒸留所は、富士山麗の御殿場にある。

富士山の裾野には、長い年月をかけてつくられてきたミネラルバランスのとれた名水が脈々と流れる。

この伏流水は、麦芽に加える仕込み水”マザーウォーター”として最適な軟水である。

また清涼な気候と澄んだ空気、蒸留所をつくるには、まさにぴったりの土地なのだ。

御殿場蒸留所では、蒸留液の中で最も良質なものだけを使用したり、小さめの樽を利用して

樽と原酒が触れ合う面積を大きくするなどのこだわりを持ってモルト・ウイスキーがつくられている。

こうして富士の麓で21年以上寝かせた樽の中から、

ブレンダーがその年に最高の熟成と判断したものだけを選び抜いてブレンドしたのが、このエバモアだ。

そのため毎年生産される本数には限度があり、限定発売のプレミアム品となっている。

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オールド・フォレスター OLD FORESTER

上品な香りの正統派バーボン!

アルコール度のわりに、舌に感じる刺激が少なく、喉を滑るように通ると、ほんのりと砂糖菓子のように甘く、

華やかな香りが複雑に漂ってくる。そして、いかにもバーボンらしい、きりりとした後味が心地よく残る。

オールド・フォレスターは、アーリー・タイムズと並ぶ、ブラウン・フォーマン社の看板商品。

同社は1870年創業。業界初の瓶入りバーボンとして発売したのが、オールド・フォレスターだ。

当時、バーボンは樽売りされていたが、その中にはかなり粗悪品も混じっていた。

そこで創業者のジョージ・ガービン・ブラウンは、ラベルに手書きで、

「このウイスキーは当社単独で蒸留したもので、豊かな味わいと優れた品質は保証付きです。」

とサインを入れた。最後に、「市場にこれに勝るものなし」とアンダーラインを引くという徹底ぶり。

これが大当たりし、オールド・フォレスターの名前は一気に広まった。その手書き文書は、

現在も堂々とラベルに掲載されている。

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ストラスアイラ STRATHISLA

妖艶な甘さは、妖精の泉の水で仕込むから?

口に含むと、からみつくように舌を滑り、その後に熟れた果実のような香りが口中に漂う。

まろやかで濃厚な、その味と香りは、食後のリラックスタイムにぴったりマッチする。

ブレンデッド・ウイスキーを飲み慣れた人なら、シーバスリーガルを連想するかもしれない。

それもそのはず、シーバスのメインとして使われている酒が、ストラスアイラなのだ。

シーバスに使われるのは12年物以上。蒸留所が出しているシングル・モルトも12年物だけ。

そのこだわりのもとでウイスキーづくりを続けてきた蒸留所は、1786年創業。

キースという、かつてリネン産業で栄えた町に生まれたストラスアイラ

(創業当時はミルタウンという名称だった)は、スペイサイドで最も古い蒸留所だ。

仕込み水はブルームヒル池から引く。

池には、夜、水の精が現れ、池に近づく人を溺死させるという伝説があり、

これがストラスアイラの隠し味なのだという。ブラックユーモア的な話だが、

このウイスキーの幻想的な味を前にすると、確かに頷けるものがある。

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ダンヒル DUNHILL OLD MASTER

ダンディズムを極める!

ブレンデッド・ウイスキーを造っている企業に依頼して、自分の好みのウイスキーを造ってもらう。

これをプライベート・ブランドという。味わい深いものが結構ある。

例えば、たばこやライターなど、高級男性用品で有名なダンヒルが、

トータルコーディネートの一環として発売した『ダンヒル・オールド・マスター』。

12~20年の長期熟成したモルト・ウイスキーをベースにしたもので、

マイルドな舌触りの中にも、ピート香やスモーキーさがしっかりと残る、男っぽい味わい。

さすがダンヒル。タバコをくゆらせながら、グラスを傾け、ダンディズムを追求してみたい。

プリンス・ホテルがウイリアム・マクファーレン社と提携して造ったのは、『プリンス・スカッチ』。

日本人向けに、ほのかな甘みが漂うまろやかな風味に仕上がっている。

18年物もあるので、ホテルのバーで飲み比べてみると楽しいかも。

他にもバーバリーなど様々なプライベート・ブランドがある。見つけたらぜひ一度試してみよう!