アイラ入門にぴったりの一杯!
同じアイラ島でも、北は比較的軽やか、南は重厚なモルトが造られているが、
ボウモアは島の中心にあるためか、その中間的な風合いだ。
アイラの特徴であるスモーキーさは多少抑えられていて、その分フルーツや花などの多様な香りが
織り交ざっている。それが絶妙のバランスを保って、瓶に詰まっているのだ。
複雑で芳醇なその味は、アイラ全体を知るのにまさにうってつけ。
アイラの中では飲みやすいので、アイラ・モルト入門に、まずは試してみたい一杯だ。
ボウモアとは、”大きな岩礁”の意味。
創業1779年と、アイラ島では最も古い蒸留所が、海に浮かぶ要塞のようにそびえている。
自社で麦芽製造もする、数少ない蒸留所の一つで、現在はサントリーが所有している。
ボウモア蒸留所で面白いのは、蒸留器の冷却用の水を使って、温水プールを造り、
地元の人達に開放していること。何しろウイスキー造りは島の主幹産業。島の生活そのものの蒸留所を、
島民たちの憩いの場として大いに利用してもらおうというわけだ。