ブルゴーニュ地方の東、スイス国境に隣接するフランシュ・コンテ地方におけるワイン醸造の中心地
ジュラ山脈に沿って、その西側にブドウ畑が広がり、A.O.Cのワインとしてアルボワ、シャトーシャロン及びレトワールの3つのコミューンの名を呼称するものと、コートデュジュラという地方をうたうものとがある。
ジュラのワインはフランソワ1世やアンリ4世の食卓にのぼり、オランダ、スイス、ドイツにまで輸出されたが、19世紀にはブドウ畑は荒廃してしまった。
今世紀はじめ、この地のワインの価値を再認識したアルボワのチーズ製造業たちが葡萄畑を復興し、かつての名声を回復した。
ジュラのワインには、サヴァニャン種、ガメーブラン種の葡萄で作る辛口の白ワインと発泡性白ワイン、ナテュレ種またはサヴァニャン種で作るヴァン・ジョーヌ、トルーソー種、プルサール種でつくる赤ワイン、サヴァニャン種、ガメーブラン種、プルサール種でつくるロゼがある。
ヴァン・ジョーヌは白ワインを樽に6年以上も寝かせ、ワインの表面にシェリー酵母による膜を作らせた黄金色のワインで、作り方はスペインのヘレスに似ている。
ヴァン・ジョーヌはシャトーシャロンのものが最上と言われている。
アルボワのロゼはかなり濃い赤色をしているが、これにたいしごく淡いものをヴァン・グリという。
この地方独特のワインとしてヴァンドバイユがある。